2010年9月24日金曜日

人を選ぶ時には

私の配属先は、日本でいうところの各都道府県教育委員会くらいらしく、

ということで、私の活動は主に学校の先生、たまに指導主事という具合です。

今回は、めずらしく指導主事としての活動です。こんな若僧がいいのかしら…。


JICAは協力隊を派遣する以外にもいろいろな支援を行っているのですが、

その中のひとつに、各国から推薦された教育分野にかかわる人材を日本に招待し、

3週間の研修を提供するというプログラムがあります。

今年のガーナ枠は2名なのですが、その2枠ともアカチから出そうという何ともうれしい話が。


郡の校長会で広報したところ、2名の希望者がやって来てくれました。

両方とも女性の小学校教諭です。

1枠は教員養成校の教授用なので、当方は1名にしぼらなくてはいけません。

ということで、今日さっそく選考会を行いました。



人事にかかわる仕事は、生まれて初めてです。

いざ選考をする立場になると、いろいろと考えさせられました。


「どういう人に日本へ行ってほしいのか?」

「その人が日本から帰って来て、どんな波及効果を期待するのか?」


求める人物像をちゃんとこちらが持っていないとあかんなと痛感。


大きなお金が動くプロジェクトだけに、公平さを欠いた場合は

即座にねたみや犯罪被害の対象になるからね、と教育長。


そうだよな、日本人は金持っていると思われているし、この町でねたまれたら生きていけない…。


不安を胸にしながらも、人事局長やスーパーバイザーらと相談して、

求める人材像を描き、質問のプランを用意し、評価基準も作って、

面接内容を点数化して結論を出そうよという話に。


いつもバナナやポリッチをかじっているオジさまたちも、やる時はやるよ!



2名とも、自分の授業観や帰国後のアクションプランを熱弁してくれました。

「なーるほど、そうやって考えているのね」と、こちらが勉強になりました。

定義を教えるだけではダメ、生徒に考えさせたい、実験や活動を多く取り入れたい…。


なんだか、今後の自分の活動にリクエストをもらったような気がしました。


「日本はお金がたくさんあるので、教材は何でも買えるからうらやましい」

というコメントについては、ちょっと違うかなぁとも思いましたが…。


お金をかけずに授業を工夫しようよって伝えるのも、大事だなぁ。


日本の先生は、お金で解決しているわけじゃないぞー。



満場一致、無事に1名にしぼり終えました。もう1名の先生、今回はごめんなさい。

今週いっぱいは、この手続きに専念します。


この人とともに何ができるか、はじまりはこれからです。

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