お久しぶりです。イースタン州のドドワという町に行ってきました。
所属する「理数科分科会」の「授業交流会」に参加するためです。
同じガーナでも、町が変われば様子もまるで変わり、
やっぱりどこかへ出かけるのはとても楽しいものです。
で、肝心の目的は「ガーナで授業デビューを果たすこと」であります。
うーん、緊張するけど、とりあえずみんなでおいしいものを…
自分は4年生に九九の授業を実践しました。
「えっ?4年生に九九って、シラバスと合ってなくない?」というあなた。
さすが、その通りです。ガーナでも2年生にやっている「はず」なんです。
でもね、「やった」と「分かった」と「自分のものになった」は、それぞれ違いますよね。
前任の方が活動終盤に力を入れていた九九の定着、
まずはこれにひたすら取り組もうと思っています。
本時の授業のポイントを
★1 九九を練習する機会を確保する手立て
★2 子どもたち同士のかかわり合い
にして挑戦してみました。
いや~、知らない教室に飛び込んでいきなり授業、
しかもイングリッシュでっていうのは、とても緊張しました。
名前と「アリガトウ」「スゴイ!」の3つを紹介して、スタート。
任地で1セディのノートを買って、1枚1枚に計算式をたくさん書きました。
で、それをペラペラめくって、順番にあてて答えさせる活動が授業の導入。
先輩隊員からのアイディアです。なーるほどね!
ここで「3+3+3+…」と9回書いた計算式で、かけ算にもっていきたかったのですが、
子どもたちは指で数えたり、紙に線を書いて数えたり、黙りこんだり…。
かけ算で答えをパッと出した子は出てきませんでした。
「3はいくつあるかな?」と切り返してみたのですが、「9個」と答えるものの…。
結局、こちらが「こういう時はさ、かけ算使えばさ…、ね!」とパワープレイ。
うーん、分かりづらかったかな…。
ちなみに「3が9個」なら、日本では3×9だと思うのですが、
英語では There are / You can see / You have nine (of) 3. となるので、9×3となるんですね。
へぇ~。語順が違うと、数のとらえ方も変わるのか…。
前任の方が教育事務所と共に作って残してくれた「九九表」を活用します。
4グループに分けて、今回は3の段をそれぞれ練習しました。
「できた!」というグループには「本当かなぁ、試してみようか?」と声をかけてみたり、
参加しない子には手をつないでみたり、
スラスラ言えた子には、その参加してない子とかかわらせてみたり…。
お互いがかかわり合いながら全員参加、同時に練習機会の確保ってのはやっぱり大変です。
でも、先生が一方的に話すのではない、いわゆるこの「ニッポン的授業」、
任地でも挑戦してみたいです。
最後は「九九しりとり」でチーム対抗戦。
黒板にかけ算を書き、次の子は前の式の最後の数を使って式を書くというゲームです。
ガーナではあまり子どもが動くってことがないらしく、
今回の子どもたちも様子をうかがいながら「それなりに」盛り上がりました。
まぁ、最終的にはガチャガチャになったのですが…。
参観してくれた他の隊員からは、ものすごくたくさんいいアイディアをもらいました。
学校隊員と言っても、ガーナに来る前の職歴は実にさまざま。
先生じゃなかった人と、または他地方で先生やっていた人といっしょに先生するのって、
本当に楽しいです。
自分としては導入の仕方、グループ活動の指導、ゲームのコントロール、本時のまとめ…
日本で働いていた時の感覚が一気によみがえった感じがしました。
その感覚っていうのは「うまくいかねぇな、チクショー!」という、
授業や部活、生徒指導でよく感じていた悔しさとかもどかしさとか、
「どうしたら…」だったり「次こそは…」みたいなものです。
今さらだけど、授業ってむずかしいなぁ。
でも、次会う時にはって考えると、やっぱり授業はおもしろいなぁ。
ほろ苦いデビュー戦でした。任地に帰ってがんばろう。
そして、この先輩隊員たちの授業が、またすごかったのよ…。(つづく)
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