2010年10月4日月曜日

担任の代役を務めたはいいが

任地ではしばらく授業観察をさせてもらってます。

10月中頃の本格スタートに向けて、少しでも学校の様子を知りたいと思います。


ご近所には教員養成校の附属小学校が。

教室環境、先生の質などなど、この地区では断トツでハイレベルという話です。

で、さっそくおじゃましたわけですが、さっそく校長先生から一言。



「うーん、来てない先生いるから代わりに子どもの面倒見て。6年生ね!」



「ガーナええがな」の読者の皆さま、こういう展開には慣れていただけましたでしょうか。

最近は「むちゃぶり」「突然」という言葉がピッタリな場面が多いようで。


きっと、「さぁ、オマエならどうする?」って神様に試されてるんです。

そんなチャンスを逃すまいと、「はい、よろこんで!」と牛角風の返事で答えました。


さて、何しようか…。

でも、まぁ何とかなるだろうというノリと勢いに身を任せ、6年生の前に。



しょぼい手品と日本語講座、先輩隊員のマネで「落ちた、落ちた」、ハーモニカで「故郷」、

1+2+…を100まで続けたらどうなるだろう?というクイズ…。

動いている間は、とっても反応がいいんです。

しかし、ない知恵をギューっとしぼって出すアイディアも、やっぱり底が見えてきます。


準備不足はアカンよ、やっぱり。

「準備にやり過ぎはない」と言ったオシム監督は、やはりさすがです。



で、昼からはとなりのクラスの先生から出された課題に取り組ませることに。

ここから帰りまでの1時間はかなりの衝撃でした。


中庭のオバちゃまから買ってきたトウモロコシを食べ始める女子、

バッグを持って勝手に外へ行こうとする男子、

両足を机に放り出してなぜか新聞を読みだす女子。



…全然アカンじゃないか!



自習というのはなかなか成り立たない、先生がいないとみんな勝手に帰ってく、

だからKofiが入ってくれというお願いだったのですが、それにしてもこれはひどくないか。


職業病か、そういうことをやらかすそれぞれの「第1人目」をとっつかまえて叱るのですが、


「えっ?何がいけないの?いつもこんな感じよ」といった様子。


このリアクションに非常に驚きました。ぬかに釘どころの騒ぎではありません。


いかん、自分の中の「これは正しい」「これは間違っている」といったモノサシが通用していない。


どうする?ここでのライフカードは、


(1)自分は曲げずに、生徒に徹底的に教える

(2)自分が譲って、そういう生徒を許す


の2枚なんでしょうが、迷わず自分は(1)を選びました。


ちくしょう、英語で心に届かせるのは難しいと感じながら生徒に話している最中、


「あのヤブー(白人)、ムキになってるぜ」とせせら笑うようなつぶやきが。


これで、堪忍袋の緒が完全に切れました。

ここからは、オール日本語でボコボコに叱りました。


「アカンものはアカン」「誰が許しても俺は許さない」「何が笑えるんだ、俺を納得させろ」


怒りをぶつけられて前頭葉あたりが覚醒したのか、

おそらく彼らは日本語そして三河弁を120%訳せたのではないかというくらいシーンとなりました。


そして、「ソーリー、ミスター」の合唱。

しかし、"Sorry for what?"の問いに誰も反応せず、「反省しとらんやないか!」と、またボコボコに。


日本語で当たり散らしているわけですから、分かっているわけがないのにね。



ああ、やっちまった…。このいつもの悪いパターン。

これはチャンスだと張り切った割に、何もできなかったじゃないか。

何もできなくて、子どもを飽きさせて、その収集をつけるために叱り飛ばしておしまい。


善悪を曲げなかったとか、ヤブーと揶揄した子に対しての姿勢に後悔はないけど、

叱る前に、子どもがそういう振る舞いをする前に、もっとやれることはなかったか。


「ミスターKofi、明日も来てくれるの?」

「落ちた落ちたみたいな歌、他にもあるの?」


帰り際に子どもたちがぱらぱらと寄って来るたび、心の中で「今日はごめん…」と思いました。

こういう心残り、日本でもたくさんしてきたのにな。


カメラの調子も悪く、今日は1枚も写真がなくてごめんなさい。

しかも、スッキリしない内容で、もっとごめんなさい。


反省はしても、後悔はしない。それでも明日はやってくるということで。


7 件のコメント:

TAKIMOTO さんのコメント...

ついにはじまったね!
じゅんじゅんやったら、そっこーでガーナ人の心をわしづかみにできると思うわ。
体に気をつけて頑張ってや☆

てか、オレのブログもリストに加えてや♪

http://ameblo.jp/0snaswrdb/

kz さんのコメント...

甘いだけが教えじゃないけん

risa さんのコメント...

いや,私はじゅんじゅんを誉めたい。すごい!素敵!日本語の意味が伝わらんくても子ども達はじゅんじゅんの言っていることを理解しようと,じゅんじゅんの表情や声,雰囲気を感じたと思うよ。そうやってお互いのことを思って,信頼関係ができていくんやろなー。
いい授業は終わったあとの子どもの反応でわかるって聞いたことあるけど・・・次を楽しみにしてる子どもの発言を聞くと,かなりいい先生だったんだと思うけどー♪

Kofi Jun さんのコメント...

我らがテツさんも、オレのrisaっちもありがとう!同期隊員がんばってるねー!メール送るので、待っててね。

さち。 さんのコメント...

叱った時の気持ちも、反省する気持ちもすごく分かる。
でも、ブログを読んで、気持ちでぶつかることって大事だなって思いました。
気持ちでぶつかれるじゅんちゃんは素敵だと思います!
正直私は、最近言葉が通じなくて壁にぶち当たって落ち込んでます。(笑)
…でも、臆病になってただけかな。って思いました。
“反省しても後悔しない”ように私も気持ちでぶつかっていけたらいいな♪

satoko さんのコメント...

当たって砕けろだねー。
わたしも頑張る!

satoko さんのコメント...

当たって砕けろだねー。
わたしも頑張る!