2010年11月6日土曜日

Honesty is such a lonely word

毎授業が「はじめまして」で始まる今日この頃。

自己紹介の後に「オーチタオチタ」で遊ぶのが恒例になってきました。

発音が簡単だし、「雷」や「げんこつ」の説明で、ヘぇーってなるし。


でも、一番これに助けられてるって思うのは、「正直であれ」ということを伝えられること。

みんなで練習した後は本番のゲームに入るのですが、間違えちゃったら座ろうねと言います。


でも、間違えても誰も座らない。笑顔でごまかす。これはどこの学校でもいっしょです。

そこで、一言。


「私との授業では、間違いはノープロブレム。自分に正直であることが大事だよん。」


その場は「イエス、サー」といい返事が返ってくるのですが、やっぱり間違えても座らない。

で、間違えた子は周りから「お前、間違えただろ!座れよ!」とプチケンカになるわけです。


結局しぶしぶ座るわけですが、

「えらいね、君は正直だよ。立派です。はい、拍手!」

ってみんなからガーナ流の拍手をもらうと、次から正直に座る子がグンと増えます。

その後の活動も、ルールを守ったり間違いを恐れないということが伝えやすくなります。


みんなで勉強するには、最低限のルールがあります。

これは、人が集まって「クラス」である以上、どこの国に行っても変わらないと感じています。


たいていはこんな感じでほんわかと進んでいくのですが、今日のクラスは手ごわかった…。

6の段の練習の終わりに、何問か問題に取り組ませている時のこと。

これでもかってくらい、ほぼ全員が周りの答えを写して「先生できました!」って。




筆者:あかんて、それじゃ自分のためにならんよ。

生徒:イエス、サー。(そして、3秒経たぬうちに堂々とカンニング再開)

筆者:あのね、間違えても怒らんし、またいっしょに練習すればいいから。

生徒:イエス、サー。(そして、何事もなかったかのようにカンニング再開)

筆者:くそぉ…。そんなにノート見たいなら一生見ときよし!

  許さん!全員起立じゃ!ムキー!!怒

生徒:ソーリー、マスター。

筆者:謝るくらいなら最初からやるな!あのな、カンニングってのは…




この後懇々とジャパニーズ闘魂を説教したわけですが、

普段は答えが合ってないとバシバシとしばかれてるこの子たち、

きっとカンニングが「しばかれないための必死の作戦」なんだろうな。


先生も答えが合ってることが一番大事と考えているようだから、なかなか難しいです。

でも、ちゃんと「学ぶ」ためにはこういうことも覚えていかなくちゃね。


自分もこの国でしばらく生活していきたいわけだから、

ちゃんとこっちの人の考えは知りたいと思うけど、あかんものは、あかん。


こっちの事情に最大限配慮はするけど、遠慮する必要はないです。



Billy Joel はしれっと大事なこと歌ってます。


Honesty is such a lonely word

Everyone is so untrue

Honesty is hardly ever heard

And mostly what I need from you

(Honesty / 1979)


ガーナの担い手よ、めざせ正直者。めざせ誠意大将軍。

ま、まずは自分からですが…。

5 件のコメント:

りな さんのコメント...

本格的に授業が始まっているようですね(^^)
なにか、嬉しい限りです。
ガーナの子供たちの笑顔はキラキラしていますね!

私も受験勉強頑張らねば!!!

Ayu さんのコメント...

ほ〜!!!なるほど!!!
"落ーちた落ちた"いいね!日本語を中学生に教えるのに簡単な日本のゲームや歌がないかなーと考えて、全然思い浮かばなかったけれど、それいいねー!
アイディアもらい!
すごいなーちゃんと先生してる〜
私もがんばらないと!

Kofi Jun さんのコメント...

Ayu!

ありがとう、詳しくはAyuのブログにコメントした通りっす。
先輩隊員が上手に子どもをつかんでて、あ、これいいなと。パクリです(笑)
いいアイディアがあったら教えてね!

そして、「りなさん」がもしもりなさんなら、元気にがんばっているようでうれしいですよ!
元気な人は周りを元気づけるもの。
「ああ、あの人楽しそうにしてる、アタシもがんばろっと」って他の人にもおすそわけできるくらい、楽しく受験ライフを過ごしてくださいね!

an さんのコメント...

初めてコメントさせていただきます、anと申します。
たった今初めて拝見させていただいたばかりなのですが、私も思わず『ほ~~~!!!なるほど!!』と思ってコメントさせていただいております。

私も子どもに指導する仕事をしておりまして只今、間違うことを恐れすぎてなかなか発話してくれない生徒を持ち、私にどんな事が出来るだろうかと・・検索していたらこちらに到着した次第です。
これからも拝見させていただこうと思います。海の向こうでの活動、がんばってください(^o^)/。

Kofi Jun さんのコメント...

anさん!

あたたかいコメントありがとうございます!

「私に何ができるだろう…」と教室の外でも考えていらっしゃる時点で、とてもステキな教育者だと思います。このブログを読んでいただいて、恥ずかしいながらも光栄です。

少しでもガーナの香りが届きますように。

日本とガーナの「違い」から、「同じ」が見つかるおもしろさも届きますように。

またぜひ読んでいただけたらと思います!