2012年2月8日水曜日

スポーツにも科学の力を


ガーナ北部、アッパーウエスト州の町でワークショップしてきます。

自分は小学生部門でのサイエンスショーで「曲がる魔球」をしてきます。


もしもボールを蹴る時、スピンがかかったらなぜ曲がるのか。


ボールが回転しながら飛ぶ場合、

ボールの片方の側面はボール周りの流れと同じ方向に移動しますが、

もう一方の側面はボール周りの流れと反対方向に移動します。



この時、回転方向と同じ方向に流れる側面の流体の速度は大きくなり、

反対方向に流れる側面の流体の速度は小さくなります。


こうして生まれた相対的な速度差によって、ボール側面には圧力差が発生します。

いわゆる「ベルヌーイの定理」というやつです。



速度の速い方は圧力が小さくなり、遅い方は圧力が大きくなります。

この圧力差は「マグナス効果」と呼ばれており、

ボールの進行方向に対する横方向の力となって働き、コースが曲がっていくらしいのです。



ちなみにサッカーの指導書は「こすり上げて蹴る」と書いてあることが多いようですが、

こすり上げて蹴るよりも、中心から少しずらして叩いた方がよさそうです。

1秒あたり8回もスピンすれば十分なようで、かつボールスピードも必要だからです。



…とまあ、こんな小難しいことを簡単にする自信はないし、

そもそも曲がるボールを蹴る自信はもっとないし、

その前にサバンナ気候に耐えられる体力にはもっと自信がないわけですが、

任期中ラストのワークショップ、ありがとうございましたの気持ちをこめてきます。


それではまた。ごきげんよう。

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