最後だからと遊びに来てくれた人たちには、カレーを作ってみることにしました。
(えっ、食ってねえぞオレっていう人、許せ友よ。)
首都の中華食材店でバーモントカレーが売っています。
もったいないと思っていたら、いつの間にか大量に眠っていたのです。
日本のご飯に飢えた男が走り出したら止まりません。
カレーとは、いわばスープを食すものです。
というわけで、マーケットで鶏肉を大量に買ってきて、弱火で3時間ほど煮ます。
りんごなんかも放り込んでやると、香りのよい鶏がらスープが手に入ります。
カレーとは、もしくは玉ねぎを美味しく食べるための手段です。
ちょっとやりすぎかなと思える量の玉ねぎをこれまたゆっくり炒めて、
最終的にはこんな量に収まるくらいにしてやります。甘くてうまいのなんの。
そんなことしていたら、あっという間に日が暮れます。
あ、ちなみに廊下の隅にある私のキッチンは流しも照明もありません。
トマトにじゃがいも、オクラやにんじん(すべてアカチで手に入ります!)、
ほぐした鶏肉を入れ、火を止めてルーを溶かし、心の眼で見て調整していきます。
隠し味はケチャップ、コーヒー、そしてほんの少しの醤油。
何をしたっていいのです。そうです、私たちは自由なのです!
後は寝かしておいて、時間のスパイスをもって完成です。
リビングの照明が緑色で不気味な食事ですが、来てくれた人とわしわし食べます。
美味そうに食べてもらえると、カレーも喜びます。
インド発のようですが、もはやカレーライスは日本のソウルフードです。
さて、そんなカレーライスをガーナ人が食べたらどうなるか。
「おはぎ」に続いて試してみました。
① Comfortable を Coffee table とのギャグにウケて呼吸困難に陥ったうちのママさん
「これ、カレーライスっていいます。たくさんの香辛料を使って野菜と…」と説明すると
「ああ、カレーライスね、なつかしいわ」と意外なリアクションが!
よく聞くと、高校時代に通っていた調理コースの課題で作ったことがあるのだそう。
調理コースだったのね。だからか、うちのママさんの料理が美味いのは。
「うーん!スパイシーで野菜もたっぷり!美味しくてヘルシーじゃないの」
と的確すぎるコメント。
「みんなこっちへいらっしゃーい!今日の日本食は美味しいわよー!」
と、娘たちを呼んでくれました。
今日の…?この前のおはぎは…? まいっか。
② いきなり本日の最難関・食わず嫌いのミリセンツ(大)
この子さえ美味いと言わせれば、今日の勝負は決まります。
さあ、いけ! お前の未来は明るい!
…と言う前に、しれっと食べ始めていました。
そして、食べ続けました。
カレーの力、恐るべし!
③ すね毛研究家・お向かいのエスタ
何も言わず、ただただガシガシ食べてくれました。
そして、しばらくして私のすね毛を触り始めました。
カレーの力、恐るべし!
④ 最強のイエスガール・お向かいのミリセンツ(小)
この子は何やったって喜んでくれます。
カレーも美味しそうに食べてくれました。
「おいしい?」「うん」
「辛くない?」「うん」
「また食べたい?」「うん」
「オジさん、カッコいい?」「…」
神は正直者を救うでしょう。
⑤ ガーナ人にしては草食系・うちのヒュー
水汲みをする時は手伝ってくれ、いつも静かに笑っている。
そんなナイスガイにも振舞ってみました。
日本に興味があるという彼、カレーライスにも興味津々です。
ところがこの顔! 固まっちまった!
おーい、帰ってこーい!
「ちょっとこれ、辛すぎね?」ですって。
いやいやよっぽどガーナ食の方がいろいろ辛いよと言ってみましたが、
一口で静かに笑って去って行きました。なんか、ごめんね。
以上、総じて子どもたちには人気のようでした。
ごちそうさまが聞きたくて作ったカレーライス。
日本に帰ったら料理しないだろうなー。
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